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ロスカットの計算

ロスカット(強制決済)の仕組み

たとえば、保証金10万円を資金として、1ドル100円の時にレバレッジを10倍に設定。1万ドル(100万円)の取引をするとします。

取引を進めるうちに、仮に1ドル92円90銭になったとするとこの時点で7.1万円の含み損が発生することになります。

この7.1万円のマイナスは保証金にも反映されるので、手持ちの保証金は2.9万円となり、ロスカットのレベルが30%に設定されている場合には、自動的に強制決済となります。


この場合の計算式は以下のとおり

-7円10銭 × 1万ドル = 7万1000円の損失

保証金の残額は 10万円 - 7万1000円 = 2万9000円

つまり維持率は 2万9000円/10万円 × 100% = 29%


思惑と反対に動いたらいくら損するか? どれだけの損失なら許容できるのか? を取引前に決めておけばよいでしょう。

ロスカット(強制決済)の値幅を計算する方法

ロスカットの値幅を計算する式は以下のとおり

nehaba01.gif

資産合計が100万円で1ドル=100円のとき、10万通貨をレバレッジ10倍で買う。保証金は100万円。ロスカットレベルは30%とします。


ロスカットの値幅 = 100万円 - (100万円 × 0.3) / 10万通貨 = 7円

となり、買値から7円下がった時点となります。


では、上記と同じ条件で5万通貨(保証金は50万円)の場合は?

ロスカットの値幅 = 100万円 - (50万円 × 0.3) / 5万通貨 = 17円

となり、買値から17円下がった時点となります。

維持率を計算する式

維持率を算出する方法は以下のとおり。

維持率 = 有効資産保有額/取引保証金 × 100

たとえば、

資産合計10万円の場合
1ドル=100円と仮定して、レバレッジを10倍(1万ドル購入)

取引保証金 = 10万円 × 1(万ドル) = 10万円

購入直後の維持率 = 10万円/10万円 × 100 = 100%


もし、ドル円の相場が4円下落すると、

有効保証額 = 10万円 - (4円 × 1万通貨) = 6万円

となります。つまり、

維持率 = 6万円/10万円 × 100 =60%


では資産合計100万円の場合はどうかというと、

1ドル=100円と仮定して、レバレッジを10倍(1万ドル購入)

取引保証金 = 10万円 × 1(万ドル) = 10万円

購入直後の維持率 = 100万円/10万円 × 100 = 1000%


もし、ドル円が相場が4円下落すると、

有効保証額 = 100万円 - (4円 × 1万通貨) = 96万円

となります。つまり、

維持率 = 6万円/10万円 × 100 = 960%

となります。


上記の2パターンの例から明らかにわかるように、取引保証金に対する総預入れ資産の額が大きければ大きいほど、維持率は確保されることになります。つまり、強制的なロスカットが発生しにくくなるということです。
保有資産の許容範囲ぎりぎりまでレバレッジをあげることが如何に無謀な行為かお分かりいただけると思います。

ロスカット(強制決済)を心配するトレーダーの問題点

問題点。それは、もうずばり、少ない資金で高レバレッジの取引をおこなって一挙に資産を何倍にもしようとすることです。

ロスカットルールが気になるというのは、損失額が保証金維持率を割り込まないか否かを心配している、ということに他なりません。

なぜ心配かといえば、保証金の割に合わない数十倍~数百倍以上のレバレッジを選択し、有効保証金が一度に吹き飛ぶような額の建て玉(ロット)数で取引しているからでしょう。


こういう無謀な一か八かという取引をする初心者は、一攫千金という間違った、そしておおいに危険な幻想を抱いてFXに参入しているおそれがあります。

現在、政府もFX業者のレバレッジ規制を検討中です。実際、数百倍のレバレッジでも資本が潤沢にあるトレーダーにとっては結構なことですが、元手の少ない個人投資家が高レバレッジで運用することの危険性は規制が考慮されるほど問題となっているのです。

危険なマネーゲームの考えから着実な資産運用へとマインドを切り替えれば、確実に勝てるようになります。

業者ごとのロスカットレベルにこだわるのはナンセンス

各業者ごとに設定しているロスカット(強制決済)のレベルについてこだわるのはナンセンスです。

資産が少なく、レバレッジをぎりぎりまで上げたい、という心理でトレードに臨むことがどれほど危険なことかは、これまでに説明してきました。

安定的に増やす資産運用のためのFXに立ち戻れば、業者ごとに異なるロスカットレベルの差などはほとんど意味がないことに気づくでしょう。自動強制決済のレベルに抵触しそうな取引のスタイルこそが危険で問題だからです。

大体、どの業者でもマージンコールとロスカットの発動を証拠金維持率の100%以下に設定しています。つまり取引額と資産のバランスが100%以下になることが危険である、というメッセージに他なりません。

であれば、危険でない取引のあり方とは、維持率100%以上のレベルと考えるべきです。私の個人的な意見では、レートが1~2円動いた程度で維持率100%を割るようなかけ方は危険と考えます。

理想を言うなら維持率500%以上くらいは確保しておいたほうがいいでしょう。これだけの条件さえ整えれば、心理的にもかなり楽な取引をすることが可能です。冷静に利ざやをねらって打って出ることも可能になるからです。

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目次

更新履歴
ロスカット(強制決済)の仕組み(2010年5月22日)
ロスカット(強制決済)の値幅を計算する方法(2010年5月22日)
維持率を計算する式(2010年5月22日)
ロスカット(強制決済)を心配するトレーダーの問題点(2010年5月22日)
業者ごとのロスカットレベルにこだわるのはナンセンス(2010年5月22日)

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